株式会社クラスでは、入社前後で感じた「会社のギャップ」についてアンケート調査をおこないました。この調査では、主に当社をご利用いただいている「20~30代」を中心に回答いただいています。ご協力いただいた皆様ありがとうございました。
入社前後で感じる「会社のギャップ」は人や環境によって感じ方もさまざまです。しかし、このギャップが大きすぎると早期離職や仕事に対するモチベーションの低下などにつながるおそれもあります。企業・採用担当者は、せっかく獲得した人材を逃さないようにするためにも従業員が感じているこの“異変”にいち早く気づき対策する必要があります。ぜひ参考にしてみてください。
Q1.入社前後でギャップを感じた
入社前後でギャップが「ある」と回答した人は、全体の68.6%でした。ちなみに、筆者自身も新卒時代にギャップを感じたひとりです。当時は金融機関に入社し、大きな組織に入社できた自信や誇りを持てた一方で、担当する仕事が社会に与える影響力や自分の存在の小ささに戸惑ったこともありました。
ギャップは良くも悪くも人それぞれ感じることがあるでしょう。そのため、入社前にどれだけ入社後のイメージを具体的に持てるかが大切です。企業側も、できるかぎり「悪いギャップ」が生まれないように可能な限り風土や雰囲気を知ってもらう努力をしておかなくてはなりません。
Q2.【前問ではいと回答した方】どんなギャップがありましたか?
続いて、前問で「ギャップを感じた」と回答した方に、どんなギャップがあったかを調査した結果上記のようになりました。
「仕事内容」という回答が圧倒的に多く、思っていたような業務に携われなかったなどイメージや伝えられていた内容と異なっているということが多いようです。「社風、雰囲気」がその後に続きますが、こちらも入社してみて“体感”した結果得られたギャップです。
とくに、入社後3か月間は理想と現実のギャップを感じやすいともいわれています。時間の経過とともに忘れしまうかもしれませんが、良くないギャップを感じてしまうと退職やモチベーション低下の原因になってしまいます。
続いて、「休日、休暇」「給与」「待遇」が並びます。こちらも、「条件が当初伝えられていたものと異なっていた」というものでしょう。とくにこれらは、制度や数字で明確に条件として募集要項に記載されているものであるため、その通りでない場合には不満が出やすいと考えられます。ワークライフバランスの観点から「休日、休暇」「待遇」次に続く「働き方」などを重要視して就職・転職をする人も多いです。机上の空論ではなく、現場でも制度などがきちんと活用され機能しているかどうか、再確認していくことも大切でしょう。
Q3.【入社前後でギャップがあると感じた方】転職を考えていますか?
また、Q1で「ギャップがある」と回答した方と「ギャップはない」と回答した方それぞれに、現在の転職の意思を聞くと下記のような回答になりました。
「ギャップがある」と回答した方は転職について「すぐにでも」という方が68.6%と圧倒的に多く「将来的に」と回答した方も含めると90%近くの方が転職を検討していることがわかりました。
一方で、「ギャップはない」と回答した方は転職について「今はとくに考えていない」という回答が目立ちます。25%の方は「すぐにでも」という回答ではありましあtが、おおむね現状に満足している方も多いと考えられます。最も大きく違いがみられたのは、「ギャップがある」と回答した方にはなかった「今の会社でずっと働きたい」という回答が12.5%でした。
Q4.転職を考えている理由は?
さらに、「ギャップがある」「ギャップはない」と回答した方の中から、転職を検討している方にその理由を聞いてみたところ、以下のような回答を得られました。
■「入社前後のギャップがあり、転職を検討」
- 現在の職場で長期的に働き続けるのが難しいと考えるため
- 出産を期に子ども第一に考えるようになったから
- 望んだ仕事にアピールできる実績が積みにくいと感じたから
- 入社前に聞いていた条件と違うヵら
- 会社に対しての信用が持てないから
- キャリア形成ができないと感じたから
- 給与と待遇が見合ってないと感じるから
- 休日が希望通りとれず、家族と過ごす時間が減ったから
■「入社前後のギャップはなく、転職は検討してない」
- それなりにステップアップできていると感じるから
- 会社全体の動きが見えてきて入社前後のギャップが埋まってきたから
- 新しい会社を見てみたいから
- やりたい仕事ができているから
- 給与に概ね満足しているから
- 時間的にも仕事内容的にも満足しているから
- 環境がよいから
- 好きな仕事だから
- いい意味でやめる程の理由がないから
- 今の仕事、職場が楽しい
- 子育てしながら働きやすい環境だから
転職を検討する人もそうでない人も、さまざまな理由があることがわかります。ライフスタイルや働き方にも多様性が生まれてきている今、「転職」によって自分が望んでいる事柄を実現できるかどうか、その環境があるかどうかを考えている方も多いのでしょう。
転職に対する意識も多様化している
従来は、転職について「3年働いてから」「30歳を機に」「35歳までに」というように、なにか一つの区切りを目安に考える人も多かったかと思います。しかし、今はライフスタイルの多様性などもあり一概にそうとは限りません。
転職をスキルアップやチャレンジとしてとらえ、ステップアップにしようと考える人も増えてきています。そのため、優秀な人材ほど流動的になりやすいということも考えられます。実際、当アンケート内でも転職の理由に「ほかの職種にチャレンジしたい」「経験を積みたい」「スキルアップのために転職したい」という回答もあります。
これまで“普通”だった終身雇用の考え方がなくなってきて転職が一般的になってきたともいえる今、できるかぎり長く優秀な人材に自社にとどまり活躍してもらうためには何が大切なのでしょうか。
多様化する価値観を理解し、その働き方やライフスタイルの実現をサポートする柔軟性、スキルアップやチャレンジをサポートする人材育成力……望む人材が企業に何を必要としているのかじっくり考える機会にしてみてくださればと思います。
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