≪はじめに≫
新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、最前線で尽力されている医療系専門職・医療従事者の方々には心より感謝申し上げます。
医療系専門職といっても、医者や看護師のほか理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、薬剤師などがあります。自らの判断で医療行為をおこなえる人、その指示にもとづき医療行為をおこなえる人、と職種や資格によりさまざまです。コロナ禍で医療を取り巻く状況は大きく変化していますが、これからますます必要とされる医療系専門職。今後の転職市場の動向をみていきましょう。
医療業界の現状
医療業界の採用市場においては、コロナウイルスによる影響が少し落ち着きをみせていて、1回目の緊急事態宣言以降は多くの病院や企業で順調に採用活動をおこなっている傾向が見られます。
ただ、日本が少子高齢化社会であることは周知で人材不足が問題であることはかわりません。今回のパンデミックによる医療現場のひっ迫で疲弊する医療従事者も多く、介護など医療に関連する現場では常に人材確保が急かされているような状況です。
今後、医療業界の転職市場はどうなる?
医療は、国内においても大きな市場がある産業のひとつです。今後も少子高齢化が進んでいくと考えられる日本では、医療やヘルスケア、介護を、暮らしと切り離すことはできません。医療を今後も成長していく分野だと考えるとともに、医療に携わる人材の確保は急務であるといえます。
ただ、人材不足はこれまでもいわれてきた問題であり、パンデミックが一気に顕在化させたといってもおかしくありません。このパンデミックによってさらに医療系専門職のニーズは高まり、採用市場では医師や看護師のみならず、品質管理や製造関連の採用も活発化していてあらゆる分野で人材確保の動きがみられます。
医療を「IT化」させる重要性
また、医療そのものではなく、これからますます進化していくであろうITに目を向けた「医療×IT」の求人も増えつつあります。身近なところでいえば、コロナ禍ではオンライン診療やLINE診療などが取り入れられるようになった背景もありましたよね。これから、さらに最新技術を活用した医療事業が活発になると予測でき、また人材不足を解消するためにも医療のIT化は必要な手段だと考えられます。そのためにも、企業はITやDXなど最新技術に詳しい人材を確保していく必要があるのです。
関連記事:DX人材の採用と育成|今後はIT業界以外でも必要となる人材に
人材確保のために企業がやるべきこと
今回のパンデミックでは、一部の病院での業績悪化や人手不足によって職員が一斉に退職・転職してしまうなどの報道もありました。今回は少し特殊なケースかもしれませんが、医療系専門職に携わる人が退職・転職を考えるのは多くの場合、職場環境や待遇、スキルアップ、人間関係に不満を持っていることが多いです。
医療系専門職は自ら医療行為をおこなわなくとも人命に携わる職業というだけあって、人一倍責任感ややりがい、仕事における達成感を大切に考える人材も多いのでしょう。このような背景から、企業が優秀な医療人材を確保していくためには以下のようなことを見直していく必要があります。
- 働く環境・給与等待遇の整備
- キャリアステップに合わせた研修制度
- スキルアップ制度の導入
- IT人材の雇用、活用
「2025年問題」は目前に迫っている
先述したように医療分野におけるIT人材の雇用は、これから先日本の医療業界を大きく左右するといってもおかしくありません。というのも、じつは2025年には国民の約5人に1人が後期高齢者(75歳以上)という「超後期高齢化社会」に突入するといわれています。(参考:総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」)
これは2025年問題ともいわれています。このままでは医療業界はますます人材不足になり、医療に携わる人々の労働環境もさらなるハードワークを余儀なくされてしまいます。その状況が続いてしまうと、家庭を両立したり体調を適切に管理したりすることがむずかしくなってしまい、優秀な人材が離職してしまうという悪いサイクルを繰り返してしまうことになりかねません。ちなみに、介護労働実態調査においては、すでに現時点で65.3%の事業所が従業員の不足を感じているという結果が出ています。(参考:公益財団法人介護労働安定センター「令和元年度介護労働実態調査」)
病院、介護施設などさまざまな場所、さまざまなシーンにおいて、これまで以上に医療サービスが望まれるなか、十分なケアを施すことができないということも容易に想像できます。そこで、ITの力が必要となるのです。海外に比べるとまだまだ日本のIT化は遅れていますが、これから先、ITなくしては日本の医療現場を支えていくことはむずかしくなります。
「医療×IT」でなにがかわる?
では、IT活用によって医療現場はどのように変わっていくのでしょうか。
- 業務の効率化
- コスト削減
- データ集積・管理・分析
挙げてみれば簡単なように思えますが、働き手にとっても患者にとっても、これらは大きな変革になるでしょう。もちろん、導入コストやセキュリティの不安などもありますが長い目で見ればできるだけ早い段階で運用に慣れていくほうがメリットは大きいのです。
たとえば、未だ多くの医療現場ではカルテが紙ベースの文書として記録されています。もっといえば、保険証や診察券も紙ベースが通常の姿ですよね。しかし、医療の現場でIT化が進めばどうなるでしょうか。電子カルテが導入されれば記録や管理の手間はかからず、業務を効率化できるようになります。クラウドに入力するだけで患者のデータを集積できれば、今後の医療を発展させる情報として分析に役立てられる可能性もあります。オンライン診療が当たり前になれば、患者は病院に足を運ぶ必要もなく待ち時間もありません。
医療のIT化が人材不足を解決する糸口に
日本の労働市場における人手不足は顕著です。「医療現場でITはむずかしい」……それでは、少し先の未来まで問題を残したままになってしまいます。2025年というとあと4年。医療現場の過酷な状況を改善するためにも、1日でも早いIT化に向けた人材確保が必要なのです。
人材不足の解決はぜひクラスへ
当社は、20代~30代の若手人材を中心に人材紹介事業をおこなっております。当社は女性特化を強みとしており、転職のご相談に来られる方は業種職種ともにさまざまで、ご自身のキャリアや将来に対して真剣に考えておられる方ばかりです。
医療の現場に限らず、今は多くの業界で女性の採用を積極的におこなう企業様が増えていらっしゃいます。女性の採用をお考えの担当者様や若手世代の採用をお考えの担当者様、またキャリアを活かして即戦力で活躍してほしいとお考えの担当者様は、ぜひ一度当社のRAにお話しさせていただく機会をいただければと思います。
お問い合わせ、いつでもお待ちしております。
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