転職を考えているとき、あなたは「やりたいこと」と「できること」の狭間で悩んだことはありませんか?近年、働き方が多様化したこともあり、好きなことを仕事にしている方も増えてきました。「自分をこんな風になりたいな」「かっこいいな」と思う反面「私には無理かな……」と思っている方も多いのではないでしょうか?女性には事務職の方も多いので、定型業務ばかりで面白みを感じられなかったり今後のキャリアに不安をお持ちだったりする方もいるかもしれません。とはいえ、年齢やスキル面の不安からなかなか転職への一歩を踏み出せない方も多いです。
そこで、この記事では「やりたいこと」と「できること」に悩んだときの整理の仕方や考え方についてご紹介します。
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結論は「“どちらか”を選ばなくてもよい」
結論をいえば、「やりたいこと」と「できること」のどちらかを選ぶ必要はありません。大切なのは、転職活動中は自分自身を客観的に捉え、どんなふうに働いていきたいのかを整理し進むべき道を明確していくことです。そのためには、これまでの経験や実績、希望、キャリアビジョンなどをリストアップして整理しておくことが大切です。
やりたいこと
「やりたいこと」を仕事にするには、まずその実現のために必要なスキルや経験が備わっているのかを考えてみましょう。中途入社の場合、新卒とは違って経験やスキルを求められることも多く、年齢が上がるほどその傾向は強くなります。しかし、スキルや経験よりも「やりたい」という気持ちを優先する場合は、時にスキルや経験が不足していることもあります。そのため、「やりたい」と考える明確な目標やそれを実現するためのプロセスなどを論理的に考え伝えられるようにしておかなくてはなりません。
業界が同じであっても企業によって条件や職場環境、裁量なども異なってきます。入社後に「思っていたのと違っていた」ということがないように、自分が「やりたい」と思っていることを実現するためにどんなスキルや経験が必要なのか、細かく情報収集しておくことも大切です。
できること
「できること」とは、これまでの自分自身の経験から身に付いたスキルのことです。そのスキルや経験の内容によっては、転職市場において即戦力人材として非常に重宝されることもあります。そのため、まずは経験を通じて身につけてきたものを全てリストアップしてみましょう。
その際、活用シーンが限定される専門的なスキルなのかどんな場所でもいかせるような汎用スキルなのかを整理するのがおすすめです。スキルを活用シーンやレベル別でカテゴライズしておくと、職務経歴書の作成や面接の際にも整理しやすくなります。
転職のリスクと対策
転職における主なリスク
転職は、キャリアアップや新たな可能性を切り開くための重要な選択肢ですが、同時に様々なリスクも伴います。特に、未経験分野への転職や自身の希望と現実とのギャップが大きい場合には、以下のようなリスクが考えられます。
- 収入の減少: 経験やスキルが不足している場合、当初の給与が下がることがあります。
- ミスマッチによる早期離職: 企業の文化や仕事内容が自分に合わず、早期に退職してしまう可能性があります。
- キャリアの停滞: 新しい環境に馴染むまでに時間がかかり、キャリアアップが遅れることがあります。
- 人間関係の構築の難しさ: 新しい職場での人間関係を築くのに苦労することがあります。
- 精神的な負担: 環境の変化や新しい業務への適応にストレスを感じることがあります。
リスクに対する具体的な対策
上記のようなリスクを最小限に抑え転職を成功させるためには、以下の対策を講じることが重要です。
- 徹底的な情報収集:
- 業界・企業研究: 転職先の業界や企業の情報を徹底的に収集し、事業内容、企業文化、労働環境などを理解しましょう。
- 求人情報の分析: 求人情報を詳細に分析し、仕事内容、必要なスキル、給与などを確認しましょう。
- 口コミサイトの活用: 企業の評判や、実際に働いている人の声を確認しましょう。
- スキルの習得:
- 自己分析: 自分の強みや弱みを把握し、不足しているスキルを明確にしましょう。
- スキルアップの方法: オンライン講座、セミナー、資格取得などを活用し、必要なスキルを習得しましょう。
- ポートフォリオの作成: これまでの経験やスキルをまとめたポートフォリオを作成し、採用担当者にアピールしましょう。
- 転職エージェントの活用:
- 求人情報の紹介: 転職エージェントは、一般には公開されていない求人情報も持っています。
- キャリア相談: 経験豊富なキャリアコンサルタントに相談し、キャリアプランや選考対策についてアドバイスを受けましょう。
- 選考対策: 履歴書や職務経歴書の添削、面接対策など、選考に関するサポートを受けましょう。
- 企業の文化や価値観との適合性:
- 企業研究の徹底: 企業のウェブサイト、SNS、採用情報などを通じて、企業の文化や価値観を理解しましょう。
- 面接での質問: 面接では、企業の文化や価値観に関する質問をし、自分との適合性を確認しましょう。
- 周囲への相談:
- 家族や友人への相談: 転職について、家族や友人に相談し、意見を聞きましょう。
- キャリアコンサルタントへの相談: キャリアコンサルタントに相談し、客観的なアドバイスを受けましょう。
これらの対策を講じることで、転職のリスクを軽減し、より良いキャリアを築くことができるでしょう。
スキルアップで「やりたいこと」に近づく
「やりたいこと」を実現するためのスキルを明確にする
転職活動を成功させ、将来的に「やりたいこと」を実現するためには、まず、「やりたいこと」を達成するために、どのようなスキルが必要なのかを明確にすることが重要です。具体的には、以下のステップで考えてみましょう。
- 「やりたいこと」の具体化:
漠然とした「やりたいこと」を具体的に言語化します。
例:「新しいサービスを企画したい」のであれば、「新規事業の立ち上げ」「顧客ニーズの分析」「マーケティング戦略の立案」など、具体的な業務内容に落とし込みます。 - 必要なスキルの洗い出し:
具体的な業務内容から、必要なスキルをリストアップします。
例:「新規事業の立ち上げ」には、企画力、問題解決能力、リーダーシップ、プレゼンテーション能力、財務知識などが必要です。 - 自己分析:
現在自分が持っているスキルと、リストアップした必要なスキルとのギャップを分析します。 - 優先順位付け:
スキルの習得に時間やコストをかけるため、どのスキルから優先的に習得すべきか、重要度と緊急度を考慮して優先順位を決定します。
スキルを習得するための具体的な方法
スキルアップの方法は多岐にわたります。自身の状況や目的に合わせて、最適な方法を選択しましょう。
- セミナー:
- 業界特化型のセミナー: 専門知識や最新情報を効率的に学ぶことができます。人脈作りの場としても活用できます。
- ビジネススキル系のセミナー: プレゼンテーションスキル、コミュニケーションスキル、リーダーシップなどを学ぶことができます。
- 資格取得:
- IT関連資格(例:基本情報技術者試験、CompTIA A+): ITスキルを証明し、キャリアアップに繋げることができます。
- ビジネス関連資格(例:中小企業診断士、ファイナンシャルプランナー): 専門知識を深め、専門性を高めることができます。
- 語学関連資格(例:TOEIC, TOEFL): グローバルな環境で活躍するための語学力を証明できます。
- 書籍・専門書:
- 専門知識の習得: 体系的な知識を学ぶことができます。
- 情報収集: 最新のトレンドや技術動向を把握できます。
- OJT(On-the-Job Training):
- 実務経験: 実際に業務を通してスキルを磨くことができます。
- 先輩社員からの指導: 実践的なアドバイスや指導を受けることができます。
- 副業・ボランティア:
- 実践的な経験: 本業以外の場所で、新しいスキルを試したり、経験を積むことができます。
- 人脈作り: さまざまな分野の人々と交流し、人脈を広げることができます。
スキルアップを継続するためのポイント
- 目標設定: どのようなスキルを習得したいのか、具体的な目標を設定しましょう。
- 計画的な学習: 学習計画を立て、定期的に学習時間を確保しましょう。
- アウトプット: 学んだことを実践で活かしたり、人に教えたりすることで、理解を深めましょう。
- 振り返り: 定期的に学習の進捗状況を振り返り、必要に応じて学習計画を修正しましょう。
- モチベーション維持: 仲間と交流したり、SNSで学習記録を共有したりすることで、モチベーションを維持しましょう。
「求められていること」も意識してみる
「やりたいこと」と「できること」、どちらを優先すればよいかと悩む人が多いのですが、自分の適職を見つけるためにはよく「MUST」を加えた上記の3つの要素を軸にして探すとはっきりとしやすいです。
- WILL(やりたいこと)
- CAN(できること)
- MUST(やらなければならないこと/求められていること)
じつはこのMUST(やらなければならないこと/求められていること)、自分自身で決められることではありません。たとえば、第三者である企業・上司・先輩・同僚・取引先など自分を取り巻く組織や環境からの評価や基準によって決められるものです。自分がどのような環境で必要とされている人材なのかを客観的に見てみると、より自分自身の軸が明確になるでしょう。そして、この3つの要素が重なり合った★の部分が“自分の軸”であり“適職”になります。
【転職前に再確認】転職理由を明確に
今までのキャリアを整理していくなかで、スキルや経験をどのようにして次のキャリアにつなげていこうかとスキルや経験について考えることが中心になってしまいがちです。しかし、スキルや経験と同じように「退職理由」についてもしっかり考えておくことが大切です。転職理由をあやふやにしてしまうと、転職活動の軸が定まらなかったり自分が実現したいことが明確にならなかったりと、転職活動に失敗してしまう一因となってしまいます。「なぜ転職するのか」「転職してどんなふうに働きたいのか」をはっきりとさせ、自分自身の姿をイメージしてみましょう。
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二者択一ではなくバランスよく考えてみよう
できることとやりたいことがある場合、どちらを優先させるべきというのはありません。大切なのは、【今までの自分】と【なりたい自分】、そして【求められている人材】をうまく組み合わせていくことです。これらを「できること」「やりたいこと」「やらなければならないこと/求められていること」という形でリストアップしていくことで、自分軸が見えてきます。とくに転職活動中はさまざまな情報に触れるので迷ってしまいがちですが、リストアップすることで客観的に自分を捉えてみてはいかがでしょうか。転職で困っていたら、ぜひクラスにご相談ください。今、悩みの種となっている部分も一緒に考えながらあなたの「最適解」を見つけましょう!
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