営業職のキャリアアップといっても、そのキャリアルートはひとつではありません。営業職としてのスペシャリストになる人もいれば、管理職として主にマネジメントをおこなう人もいます。また、別の部署や業界でスキルを生かしながら活躍される人もいます。そのため、「営業職のキャリアアップ」に必要なスキルは多岐に渡ります。
この記事では、営業職のキャリアアップに必要なスキルやマインドセット、転職のチャンスや注意点などをご紹介します。営業職としてキャリアアップを目指す方は、ぜひ参考にしてください。
営業職のキャリアアップに必要なスキルとマインドセット
営業職としてキャリアアップを目指したい方に向けて、まずは営業職に必要なスキルやマインドセットについて解説します。
営業職に求められる基本スキル
営業職は、顧客との良好な関係を築くことが非常に大切です。そのため、コミュニケーションスキル、説得力、交渉力、問題解決力などのスキルは欠かせません。また、ビジネスマナーやプレゼンテーションスキルも重要です。ただ自社の商品やサービスを売り込むだけでは成果にむすびつきにくいため、顧客との良好な関係を築くなかで潜在的な課題や悩みを見つけ、新たな提案につなげ解決していくためのスキルを身に付けていくことが大切です。
営業職のキャリアアップに必要なマインドセット
営業職でキャリアアップを目指すためには、アクティブな姿勢、チャレンジ精神、責任感、自己啓発意欲、自己改革意欲などが欠かせません。先述したように、顕在的な課題や問題を解決するだけでは不十分で、自分から新しいことを発見していく力が営業職にとってはとても大切です。広い視野を持って新しいことに挑戦し日々成長しようという意欲を強く持てる人は、営業職としてぐんぐんと成長しキャリアアップを実現できるでしょう。
また、上司や同僚との協調性やコミュニケーション能力も重要です。顧客だけではなく社内外の多くの人々との関わりがあり、また多くのサポートを受けています。そのため、直属の上司や同僚はもちろんのこと、さまざまな人との協調性やコミュニケーションは営業スキルとしてもとても大切といえるでしょう。
営業職だからこそできる“現場での経験”も大切に
また、営業職のキャリアアップには、実践的スキルも欠かせません。営業職は、直接的に顧客とのつながりをもつ企業にとっては貴重な存在であり、花形的存在なので、営業職だからこそできる“現場での経験”を大切にしましょう。
実践的スキルを培っていくためには、現場での経験を重ねていくほかにも、トレーニングやロールプレイングなどが有効です。また、社内外での情報収集や業界動向の把握も日々怠らないようにしましょう。
さらに、より実践的なスキルを身につけるためにも、営業業務に必要な知識やスキルを持った上司や先輩に帯同したりトレーニングをしてもらったりすることもおすすめです。
営業職のキャリアアップには“チームの成長”も大切
「営業職としてキャリアアップ」を考えると、個人のスキルや経験、成果ばかりに目がいってしまう方も多いかもしれません。しかし、営業職としてのキャリアアップには「チーム力」も欠かせないポイントです。そして、そのチーム力を発揮・発展させるためにもリーダーシップやマネジメントスキルが求められます。
リーダーシップの重要性
営業職の業務におけるリーダーシップとは、チームメンバーを率いて目標達成に向けた方向性を示し、モチベーションの維持や育成、指導やフィードバックなどがあげられます。リーダーシップをより発展させるには、自己啓発やスキルアップが必要です。また、書籍やセミナーに参加するほか、コーチングやメンタリングを受けたりするなどさまざまなアプローチでリーダーシップを高めていきます。
部下を育てるための人材マネジメントのコツ
また、チームリーダーとして活躍するためには、部下の成長も重要な要素です。部下の育成には、まずはそれぞれの個性や能力を把握し、適切な仕事を割り振り、育成計画を策定します。また、適切なタイミングで適切なフィードバックをおこなうことで、より部下の成長を促すことができます。一方で、部下の自主性や意見を尊重することも大切なので、ここでもコミュニケーションスキルが必要とされます。
このように、チームリーダーとしてのマネジメントでは、部下の個性を把握し自主性を尊重しながらも個々の能力を最大限に引き出し、成長を促すことが求められます。
チームビルディングとその効果
チームビルディングとは、チームメンバーの相互理解や信頼関係の構築を通じてチームパフォーマンスの向上を図る取り組みです。チームビルディングには、コミュニケーションの円滑化、意見の共有化、モチベーションの向上、問題解決力の向上などの効果があります。また、効果的なチームビルディングは、個々のスキルをより発展させる効果も期待できます。チームビルディングを積極的におこない、チームメンバーの力を引き出すことで、企業と自己の成長・キャリアアップへとつながっていくのです。
企業のキャリアアップ支援制度や研修も活用しよう
多くの企業では、社員のキャリアアップを支援する制度や研修が用意されています。ここでは、その中でも代表的なものを紹介します。キャリアアップを考える方は、自社の支援制度についても一度調べてみてはいかがでしょうか。
【支援制度・研修制度の一例】
- 教育研修制度：各種スキル研修やマネジメント研修など。自己啓発にも役立ちます。
- 異動制度：異なる業務や部署を経験し、スキルやキャリアを広げることができます。
- キャリアパス制度：希望や適性に合わせたキャリアプランを作成することができます。
- 資格取得支援制度：資格取得のための勉強費用や試験費用が支援されます。
これらの制度や研修は、自己啓発やスキルアップに役立ちますが、どの制度をどのように活用するかは個人のキャリアプランによって異なります。まずは、自分自身の目的や目標に合わせて、自分のキャリアアップにとって有効かを考えてみましょう。
“転職”で営業職としてのキャリアアップを目指す
ここまで、営業職としてキャリアアップするための方法をいくつかご紹介してきました。自己啓発をおこなったり自社のキャリアアップ支援制度などを活用したりすることで、スキルの幅を広げていくことはとても大切です。しかし、これ以外にも「転職」という方法でキャリアアップを目指すことができます。ここからは、転職によって営業職としてのキャリアアップを目指すポイントや転職の際に注意したいことをご紹介します。
転職でキャリアアップを目指すときの注意点
転職は、うまくいけば大きなキャリアアップのチャンスとなります。しかし、転職先が前職よりも条件が悪化する可能性もあるため、転職は慎重に検討する必要があります。そのため、転職をするまえには現在の状況をしっかりと把握し、転職の目的やキャリアプランをできるかぎり明確にしておくことが大切です。
参考記事：転職の相談は転職エージェントに｜最適なキャリアルートを見つけよう
営業職としてのキャリアルート例
ここでは、営業職のキャリアアップを目指す方に、キャリアルートの一例をご紹介します。一言に「転職」と言っても、そのキャリアルートは多岐に渡ります。ご自身の経験やスキル、希望や条件、キャリアビジョンからどんなキャリアルートがよいのがじっくり考えてみるとよいでしょう。
営業職→営業職への転職
まずは「営業職→営業職への転職」というキャリアルートです。営業職から営業職への転職の場合は、経験やスキルを生かしやすく即戦力として期待されます。ただし、キャリアアップの為にはこれまでと同じ考えややり方では思うようにはいきません。営業職としてのキャリアアップには、成果・実績はつきもの。そのための営業戦略やセルフマネジメントをどれだけ徹底できるかが大切なポイントになるでしょう。
また、同じ営業職でも業界や企業がかわればやり方も変わります。今までの経験やスキルを生かしながらも、新しい環境で新しいことを吸収する大切さも忘れないようにしましょう。
他職種→営業職への転職
つぎに、「他職種→営業職への転職」というキャリアルートです。別の職種から営業職への転職の場合、わからないことも多いかもしれません。しかし、これまで培ってきたスキルや経験をうまく生かせば十分キャリアアップのチャンスはあります。
たとえば、接客や販売、サービス業に従事していた方は、顧客の悩みや課題を解決し、より満足していただけるようなサービスや体験を提供してきたはずです。今までどのように乗り越えて来たのかを考え行動することで、新たなスキルを身に付けることができますし、自己成長のチャンスでもあります。
営業職→他職種への転職
最後は、「営業職→他職種への転職」というキャリアルートです。「営業職としてのキャリアアップ」とは少しずれてしまいますが、営業職としてのスキルや経験を生かしながら別の職種に就いてキャリアアップを目指すことも可能です。ここまでご説明したように、営業職で活躍していた方は幅広いスキルを持っているので、上手く活用することができればどんな業界・職種でも活躍人材として重宝されるでしょう。
たとえば、コンサルタントやカスタマーサポート、広報、企画、マーケティングなどは営業職のスキルを生かしやすいです。
- コンサルタント：顧客の課題を引き出し解決する
- カスタマーサポート：顧客からの問い合わせに対し的確に解決策を提案する
- 広報：多くの人脈とコミュニケーションスキルを生かし自社を最大限PRする
- 企画・マーケティング：情報収集力を生かし求められる商品やサービスを生み出す
転職活動にはぜひ転職エージェントを活用しよう
先述したように、転職活動において重要なのは、自分自身がどのようなキャリアアップを目指すのかを明確にすることです。また、求人情報だけでなく、自分自身が希望する職場環境や仕事内容なども丁寧に調べておくとより安心です。自分自身で情報収集をおこないながらも、うまく転職エージェントを活用していくとより効果的な転職活動ができるでしょう。
とくに、営業職は転職市場では重宝される存在なので、比較的転職しやすいともいえます。そのため、転職希望者は“採用される側“ですが、見方をかえれば自分が企業を選んでいく立場でもあるのです。自分自身が活躍人材であることを企業に伝えるためにも、その伝え方は非常に重要なポイントになります。そこで、自分自身の市場価値をよく把握して強気なアピールができるよう、ぜひ転職エージェントをご活用ください。
まとめ
ここまで営業職のキャリアアップに必要なスキルやマインドセット、営業職としてのキャリアアップとしての転職、転職における注意点などをご紹介しました。ご説明のとおり、営業職といってもさまざまなキャリアルートがあるので、ご自身が今後どのように活躍していきたいのかを熟考するとよいでしょう。その際、より効果的なキャリアプランを描けるよう市場に詳しい転職エージェントの力を借りるのもおすすめです。当社は、「転職するかまだ決まっていない」という方のキャリアに関するご相談も大歓迎です。ぜひ、お気軽にご相談ください。
コメント