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IT業界が人材不足である理由はここに!?|企業が今やるべきこと

IT業界の経営者や採用担当者のなかには、長年人材不足に悩んでいるという方も多いかもしれません。ITといっても商材や職種はさまざまですが、とくにAIやIoTなどの最先端技術を担うSE(システムエンジニア)やプログラマーが不足しており、それにともなうサイバーセキュリティ―対策をおこなう人材も不足しています。

今やビジネスのみならず、多くの家庭で、幅広い世代で、インターネットが当たり前のように利用されているなか、その将来を担う人材が不足しているのは大きな課題です。この記事では、IT業界が人材不足といわれる理由や原因、そして人材を集め育成するために企業がすべきことをご紹介します。

IT業界の現状

IT業界の現状

2010年ごろから今日にかけて、IT関連の投資は多くの企業で進められてきました。これに関連し、情報セキュリティに対する意識も高まりITの需要が非常に高まっています。新型コロナウイルスの感染拡大によってテレワークの導入も推奨され、今や家庭にもITの存在が当たり前になりつつあります。

しかし、ご存じのとおり、現在日本では少子高齢化が大きな問題となっています。全業界で人材不足が問題とされるなか、IT業界の人材不足も加速していくのではと予想されているのです。また、若い世代が減少することにより、IT業界を担う人材が高齢化していくことも予想されます。

IT人材の動向と平均年齢の推移

参考:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果 ~ 報告書概要版 ~」(https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/shoujo/daiyoji_sangyo_skill/pdf/001_s02_00.pdf

上図の経済産業省の統計をみても、IT業界の人材不足と高齢化は顕著に表れています。上記の予測では、2030年にはピークの2019年よりも約7万人減少し、約59万人の人材不足になるという予測がされているのです。

IT業界が人材不足である理由

では、なぜここまでIT業界で人材不足が深刻化してしまうのでしょうか。

少子高齢化による労働人口の減少

1つめは【少子高齢化による労働人口の減少】です。先述したように、日本では少子高齢化が進んでいます。とくに、多くの業界で若手の人材不足が深刻化しており、IT企業へ入社する人口が減少しています。需要はどんどん増加しているにもかかわらず、それを担う人材がいないというわけです。

IT市場の急激な成長・拡大

2つめは【IT市場の急激な成長・拡大】です。ITが進歩すれば、私たちの暮らしも便利で豊かなものになります。スマートフォンも新機種が出れば機能が向上し、今ではVRといった技術もあるほどです。IT技術の進化により利便性は向上し暮らしに新たな楽しみや価値をもたらしますが、市場が急拡大していくとその技術を扱う人材が不足してしまうのです。

IT市場のトレンドの変化・スピード感

3つめは【IT市場のトレンドの変化・スピード感】です。先ほどの急激な成長拡大とも重なりますが、市場が非常にスピーディーに変化していくことも人材不足を加速させています。

SEやプログラマーは、1時間や1日で技術を身につけるわけではありません。時間をかけ、最新技術を学び身につけていくのです。しかし、トレンドの変化が早いIT市場では“最新技術“さえも常に変化します。ITが進化するほど新しい技術や知識を持った人材が必要になるのです。

業界に対するイメージ(3K)

また【IT業界に対するイメージ】も、人材不足が深刻になってしまった理由のひとつといえます。SEやプログラマーをイメージする言葉として「3K」というものがあります。「きつい・帰れない・給料が安い」を表していて、イメージが浸透してしまったのです。

人材不足を解消するには、若い世代の人材確保が必須です。しかし、まだまだ業界や職種、仕事内容にそれほど詳しくない新卒や20代など若手世代に悪いイメージばかりが先行してしまったのも、IT業界で人材不足を深刻化させた要因と考えられます。

IT業界の人材不足を解消する方法

IT業界の人材不足を解消する

IT業界で人材不足が深刻化しているのは、上記のような複数の理由が合わさってしまった結果ともいえます。しかし、今後も第4次産業として、AIやビッグデータ、IoTなどITの最新技術への需要は今後も高まり続けるでしょう。

新型コロナウイルスの影響もあり、2020年はIT市場の成長率はマイナスになっていますが、2021年以降はプラス成長へと一転する見通しを示しています。(参考:IDC Japan 株式会社「国内ITサービス市場予測を発表」https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ46868420

そこで、企業としてはまず、人材不足の解消と育成に注力していくことが大切です。

1.女性の採用

まずは、「SEやプログラマーは理系の仕事」「女性にはむずかしい」という先入観をなくし、採用活動を進めましょう。実際に女性がSEやプログラマーとして活躍する事例も増えており、結婚や子育てを経て「気持ち新たに社会に貢献できる」「コミュニケーション力やクリエイティビティを活かせる」など、やりがいを感じて働いている方も多いようです。

2.外国人の採用

また、外国人のIT人材を採用することも若手の人材不足を解消する一つの手立てとなります。技術の進歩にはどうしても情報収集が不可欠です。世界の技術進歩に送れないためにも優秀な外国人のIT人材を採用し、英語や中国語など語学を活かして世界中にある情報をいち早くキャッチできる人材を採用することは企業にとって大きな力になります。

3.働き方の多様化

また、性別や家庭環境などにかかわらず、今では働き方の多様化が求められる時代です。たとえば、子育て世代や介護をしている方には時短勤務を選択できるようにしたり、休日や休暇を取りやすくしたりすることもよいでしょう。ここで大切なのは、【選択肢を与える】という点です。企業側が勝手に決めつけるのではなく、社員自身が環境にあった働き方を選択できるようにすることが大切です。

4.人材の育成強化

結婚や出産、育児などによりブランクのある社員に対し、研修や講習の場を設けるなどサポートを手厚くするのもよいでしょう。というのも、「退職や転職の理由は人間関係がほとんど」と思っている方も多いですが、じつは「働く環境が合わない」や「スキルアップできない」という理由も多いようです。

また、女性は「生活スタイルに合った働き方がしたい」という理由で退職し非正規社員として働く方もいらっしゃいます。人材を確保するには、まずは既存社員にとって働きやすい環境を確保し、働きやすい会社であることを実感してもらうのが必要でしょう。

若手人材を集めるにはイメージアップが不可欠

IT業界は、今後も需要が高まる業界といえます。「今後の日本を牽引していく業界だ」という自負を持って働くことができる、大きな魅力を持った業界です。

今後も、スピーディーにあらゆる変革を起こしながら進歩していくと考えられますが、その人材を確保し育成するためには各企業の努力が欠かせません。若手世代が働きたいと思える環境づくり性別にかかわらず家庭やプライベートとバランスを保てる環境づくりが大切なのです。ぜひ、一度社内環境を見直してみて、イメージアップについても考えてみてください。

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